顔が腫れた・口の中が腫れた

疾患・病状ガイド

顔が腫れた・口の中が腫れた

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炎症(えんしょう)、膿瘍(のうよう)

こんな症状があります

顎関節以外の場所に炎症が起きても口が開かなくなることがあります。基本的には、お口のばい菌が口を動かす筋肉や周囲の組織に炎症を起こし、筋肉が伸びない、痛くて伸ばせない状態になります。炎症では、口が開かないといった機能異常のほかに、炎症を生じている部位の皮膚などが赤くなる、腫れる、痛む、熱が出るといった症状がでます。

こういった病気です

ばい菌が顎を動かす筋肉やその周囲に感染して生じます。お口の中はばい菌だらけで、さらに口の中は傷ができやすい組織です。特に体調がよくないときや免疫機能の低下している方では、ちょっとした傷や親知らず・歯ぐきの炎症などを契機に深い筋肉の周りにばい菌が広がることがあります。炎症が進むと膿の袋(膿瘍)を作ることがあります。

治療法

ばい菌の感染ですので、ばい菌を殺す抗生剤を投与します。また炎症を落ち着かせるために、お薬を使います。膿がたまった場合には、膿を出します。口が開かない症状に対しては、感染が落ち着いた後に機能訓練(リハビリ)を行います。

腫瘍(しゅよう)、嚢胞(のうほう)

こんな症状があります

特に痛みなど症状はなく、歯科医院などのエックス線検査などにより発見されることが多いです。特に検査は行わず放置していると、数か月から数年にかけて徐々に顔や口の中が腫れを自覚します。また、歯が移動したり揺れてきたりします。大きさによっては顔面の感覚が鈍くなったり、鼻の症状が出る場合があります。

こういった病気です

顎の骨や、周囲の組織に異常な細胞や液状の内容物が貯留した袋状のものが増大している状態です。エックス線写真やCT・MRIなどの画像検査により病巣の位置や範囲などを検査します。また、病変部分を一部もしくは全部切除し、顕微鏡による病理組織診断を行うことがあります。

治療法

病巣の全摘出や全切除を行います。摘出や切除範囲が大きい場合は、咀嚼や発音などの機能的回復や見た目の回復のための手術が必要になることがあります。

唾液腺炎(だえきせんえん)

こんな症状があります

耳前方の頬部やあごの下の腫れや痛みがあります。唾液が減ったり膿の味がしたりします。進行すると、発熱やリンパの腫れなど全身的な症状が出ます。

こういった病気です

顎の下や耳の前下方周囲に唾液を作る組織があり、その組織に炎症が起こっている状態です。原因としては細菌やウイルスが感染したり、石ができて詰まってしまうことにより炎症を起こします。CTやMRIによる唾液腺の状態検査や、血液検査や細菌検査による炎症の程度や原因細菌・ウイルスの特定を行います。

治療法

痛み止めや抗生剤、抗ウイルス薬などの薬を服用します。膿がたまっていたり、石ができたりした場合は切開による排出を行います。