摂食機能療法科

診療科について

診療科長挨拶

”摂食機能療法”は、聞き慣れない診療だと思います。2004年、全国に先駆けて本学歯科病院に創設された診療科です。
脳卒中の後遺症、認知症等の加齢、口腔・顔面・喉の術後、その他疾患や後遺症で、思うように食事ができない、あるいはチューブや点滴の栄養補給をしているといった方に、再び日常の食事ができるよう、手術や薬ではなく、リハビリテーションを施すのが摂食機能療法です。手足にリハビリテーションがあるのと同じように、その技術と考え方を、食べる機能にも応用します。
また、生まれながらにして病気や障害をもち、食事が困難な乳幼児、小児に対して、成長・発達を支援しながら、摂食機能の獲得に努めます。
診療経験と実績を備えたスタッフが、おいしく、楽しく、安全に、そして美しい生活の一助となるよう努めて参ります。お食事にお困りの方は、一度ご相談ください。

主な対象疾患

当科では食べる、飲み込むの機能に障害がある方の検査、訓練指導を主に行っています。

  • 摂食機能障害
    脳梗塞などの脳疾患やパーキンソン病や認知症などの神経変性疾患、頭頸部がんの術後後遺症等により食べる機能、飲み込む機能が低下すると、誤嚥や窒息、低栄養のリスクが高くなります。「最近食事に時間がかかる」、「食事の時にむせる」、「つまらせることが増えた」、このような症状がある方は摂食機能障害の可能性があります。
  • 口腔機能低下症
    特定の病気はなくても、加齢等が原因となって口の機能が低下し、食べづらい、飲み込みづらいといった症状が出ることがあります。このような症状がある方は口腔機能低下症の可能性があります。口腔機能低下症は早めに対処することで、多くの場合は改善を期待することができ、治癒することも少なくありません。
  • 口腔機能発達不全症
    小児が対象となる疾患です。明らかな摂食機能障害の原因となる病気がないにもかかわらず、『食べる機能』『話す機能』などが十分に発達していない、または正常な口の機能が獲得できていない状態を言います。「離乳食が進まない」「食べるのに時間がかかる」「聞き取りにくい言葉が多い」などの症状が見られます。

受診方法・診療時間

  • 紹介元の医院または歯科医院の紹介状、診療情報提供書をご用意ください。※
  • 診療時間は問診や検査時間を含めて、60~90分ほどかかります。
  • 内視鏡や造影検査を行いますので、必ず事前に電話での予約をお願いします。予約なしで来院された場合は、長時間お待ちいただくことや別の日に予約をお取りいただくことがあります。

紹介状のない方も受診可能です。

診療内容

代表的な治療の流れ

  • 飲み込みの機能を調べる検査には以下のものがあります。

    1. 嚥下内視鏡検査
      鼻から内視鏡を通して喉の状態を確認し、食材を用いて飲み込みの機能を検査します。
    2. 嚥下造影検査
      レントゲンを用いて、バリウムを混ぜた食材を用いて飲み込みの機能を検査します。
      その他に、舌圧検査など口の機能の検査を行う場合もあります。
  • 検査結果をもとに食事形態や食事方法、訓練指導を行います。また、状態によっては他院への精密検査などの紹介をする場合もあります。
  • 摂食機能療法はリハビリをメインとした診療のため、必ずしも全ての人に効果があるのではなく、個人差があります。

訪問診療

当科では病院や在宅、施設に入居されている患者さんに、嚥下機能評価や訓練、口腔ケアなどの訪問診療を行っております。

  • 診療内容
    主に嚥下内視鏡検査、口腔および嚥下の訓練、口腔ケアを行っています。患者さんの状態によって歯科処置を行う場合もあります。
    詳しい診療内容や頻度に関しましては、担当歯科医師までご相談ください。
  • 対象地域
    日本大学歯学部付属歯科病院から半径16㎞以内となります。

嚥下内視鏡検査風景と食物を飲み込んだ際に食物が気管に入ってしまう(誤嚥)所見(右上)

リスク・費用

  • 嚥下内視鏡検査は鼻から内視鏡を入れて、飲み込みの機能を検査します。その際に、鼻出血の可能性があります。
  • 嚥下造影検査はバリウムを用いたレントゲン検査になります。そのため、バリウムアレルギーや消化器に異常がある方は実施できません。

訪問診療

当科では病院や在宅、施設に入居されている患者さんに、嚥下機能評価や訓練、口腔ケアなどの訪問診療を行っております。

  • 依頼方法
    原則、ケアマネージャーや担当医、担当歯科医師、看護師などを通してご依頼下さい。

*上記職種との関わりのない方は、03-3219-8080(病院案内)までご相談ください。

  • 診療費について
    原則的に医療保険、介護保険を利用して診療を行います。
  • 診療費の請求について
    診療費については 1ヶ月分の診療費を翌月に病院事務からまとめて請求書を郵送によりお届けいたしますので、指定の銀行口座に振り込んで頂きたくお願い致します。

スタッフ紹介

  • 植田 耕一郎うえだ こういちろう

    役職 診療科長(摂食機能療法科)・教授
    資格

    歯科医師

    博士(歯学)

    日本摂食嚥下リハビリテーション学会 認定士

    植田 耕一郎
  • 阿部 仁子あべ きみこ

    役職 准教授
    資格

    歯科医師

    博士(歯学)

    日本摂食嚥下リハビリテーション学会 認定士

  • 中山 渕利なかやま えんり

    役職 医局長(摂食機能療法科)・准教授
    資格

    歯科医師

    博士(歯学)

    日本摂食嚥下リハビリテーション学会 認定士

  • 酒井 真悠さかいまゆ

    役職 助教
    資格

    歯科医師

    博士(歯学)

    日本摂食嚥下リハビリテーション学会 認定士

  • 加藤 駿一郎かとう しゅんいちろう

    役職 専修医
    資格

    歯科医師

    博士(歯学)

    日本摂食嚥下リハビリテーション学会 認定士

  • 川田 朋美かわた ともみ

    役職 専修医
    資格

    歯科医師

外来担当医表

各診療科にお尋ねください。

医療関係者の方へ

主な対象疾患

当科では主に摂食機能障害を対象に診療を行っています。
検査は主に嚥下内視鏡検査および嚥下造影検査を行って診断し、病態によって食事形態や食事方法、訓練方法を指導しています。その後も状態の変化によっては検査を行い、食事や訓練内容を検討していきます。また、当科では訪問診療も行っていますので、ご相談ください。

紹介の流れ

当院で診療を希望される場合は、診療情報提供書をご用意ください。また、内視鏡等の準備や確保の必要がありますので、患者さんご本人、ご家族または主治医からまず電話にて事前予約をお願いします。事前予約がなく来院された場合は、再度予約の取り直し行う可能性がありますのでご了承ください。